コロナ日記 2020年4月5日

 

 コロナ日記 2020年4月5日

.・コロナの感染死者数が国内で100人を越えた

・大阪の感染者数 新たに41人 累計387人

・政府がコロナ終息後に二兆円規模の観光・飲食支援の方針

 

ええっと・・・この政策のネーミングが「Go To Eat」「Go To Travel」というらしいのだが、これ、知識の乏しい私でもアカンと思うヘンな英語だ。東大卒の官僚たちは、このネーミングに誰も異を唱えなかったんだろうか。「総理、さすがです」とか言って揉み手しているお取り巻きの図が彷彿とするが、もう、その絵に描いたような馬鹿さ加減に吐き気がする。

もうこの感染症で、公式に発表されているだけで70人の方が亡くなっているのに。海外では死者が5万人を越えた。

 

コロナ日記2020年4月4日

コロナ日記2020年4月4日

 

・大阪における感染陽性者数 346名

・全国の医療従事者 151名感染

 

素人目にも感染爆発は近いと思われてならない。国からは何の具体策も提示されない。

医療現場はぎりぎりの状態だという。これから発症しても治療してもらえるのかどうかもわからない。この状況のなかで、家のなかをどう清潔に保つか、ウィルスを持ち込まないか、日々神経質になっていく自分がいる。夫や息子はいまいち危機感が薄いのが、またいらだちの元になり、ストレスが溜まっていく。買い物にもあまり出たくはないが、やはり日々足らなくなるものはあり、スーパーやドラッグストアに行く。そしてふらふらと、除菌グッズを買いたくなる。4匹の猫がいて、日々あちこちで色々な落とし物をしてくれるというのもあって、拭き取り用のシートなどは確かにいくらあっても足らないぐらいだ。しかし、それ以上に、弱っている心が、除菌グッズに引きよせられる。アルコール系はほぼ皆無で、豊富に売っているのは手洗い石けんの詰め替えぐらいなのだが。恐怖は人の弱さを増幅させる。いや、私の弱さというべきか。

 

職場の大切な友人が、ご家族の介護で退職することになった。十年以上共に働いた、とても有能で、よく気がついて、信頼できる人。これからもずっと一緒に働けると思っていただけにショックは大きい。ご両親が体調を崩されたときと、このコロナウィルス騒ぎが重なってしまったのが、何とも辛い。病人を抱えながら、この難局を乗り切らねばならないストレスを思うと、背筋に冷や汗が浮いてしまう。高齢の母と暮らす私だって、明日は我が身だ。病気や障害を抱えた家族とともに暮らす人。デイケアなど、公的な援助を受けながらやっと日々を送る人たちの大切な支えを、このコロナが奪ってしまう悲劇も、もうあちこちで起きているに違いない。にも関わらず、国は大企業に気前よくお金を渡すことしか考えていない。このことを、絶対に忘れない。この駄文を毎日綴ろうと思ったのは、忘れないためだ。

 

コーヒーを入れる。香が立つ。そのたびに、ほっとする。

庭のフリージアが甘く香る。ああ、まだ大丈夫だと思う。

陽光が降り注ぐ庭には、バラの新芽が赤く萌えて、命が漲っている。

ただただ、圧倒される。彼らの強さに。

 

今日読んだ本 『詩の言葉・詩の時代』三木卓 晶文社

コロナ日記2020年4月3日

コロナ日記 2020年4月3日

 

 自分の覚え書きとして。

 

・本日の大阪における陽性者数 累計311名

・政府より困窮生活者への支援として一世帯あたり30万支給との発表

・フリーランスを含む個人事業主に最大100万円、中小企業に最大200万円の現金給付を検討

・日本中のツイッター民と海外から、昨日発表された一世帯あたり二枚の布マスク配布が「アベノマスク」と失笑を買う

・大企業には一千億円出資案(融資ではなくて、出資というところがキモ)

・ロシアなどの食糧供給国が、輸出から自国消費へと方針切り替え

  昨日の布マスク二枚配布にも腹が立ったが、それ以上に怒りが沸騰したのが、「新型コロナウィルス感染症による小学校休業等対応支援金」から風俗営業者を除外したこと。セックスワーカーの女性たちをなぜ支援から除外するのだろう。「過去に企業向けの助成金で反社会的勢力の資金洗浄に使われたことがある」という理由だというのが厚生労働省の説明だが、今回の支援の対象は企業ではなく、生活している個人だ。しかも、子どものいる家庭に対しての支援なのだから、原則全員給付するのが当たり前。偉そうにロンダリングなんて言いますけど、一日たった4100円ですよ。ロンダリング、どうやってすんねん。子どもを持つセックスワーカーの女性たちは、一人で子育てしている方も多いはず。上間陽子さんのお書きになった『裸足で逃げる』(太田出版)を読んで知ったのだが、いわゆるキャバクラなどで働く若い女性たちにはシングルマザーが多いらしい。若く学歴がなく、幼い子どもがいて、実家から援助を受けられない女性たちが手っ取り早く生活費を稼ごうと思えば、やはり接待業なのだ。これは女性が受け続けている社会的な差別構造にも深く関わることで、だからこそ手厚く手を差し伸べることこそ、行政の、国としての仕事だろう。それを冷たく切って捨てる。しのごのご託を並べてみたところで、この措置が風俗業に就く女性たちへの蔑視によるものだということは明白だ。

日々発表される支援策には、このセックスワーカーの方たちへの蔑視と同じ、命の線引きがあからさまに行われている。あんたは助けないよ、と毎日言われ続けて、コロナのストレスにまた新たな痛みが加わる。今、この国を動かしている人たちにとって、人間と認識されているのは、ごく一部の一流企業に勤めている、時々偉そうなことばかり言う、首相とお友達の経団連のお歴々だけなのだろう。この国に生きる人間の顔が、彼らには見えていない。文学と、哲学を切り捨ててきた彼らには。

じわじわと黒い水が足元を浸すようなウィルス感染の不安を解消するどころか、ますますストレスをかけてくる政府にこそ、私たちは殺されるかもしれない。