かぜがつよいひ 昼田弥子作 シゲリカツヒコ絵 くもん出版

大迫力。これは、子どもと一緒に読むと、ほんとに楽しいと思う。

風がびゅうびゅう吹く日に、家でお留守番しているお姉ちゃんと弟が、しりとりを始める。すると、窓の外を、しりとりの言葉で言ったものたちが、どんどん飛んでいく。おうむ、むしめがね、ねこ、こま・・・まじょ!!窓の外に飛び交うものは、どんどんシュールさを増していく。しりとり、っていうものは段々、脱線していくのを楽しむもの。そして、脱線していくとともに、窓の外も物凄いことになっていく。突き抜ける。気持ちいい!

どこまでいくの?というくらい、宇宙の果てまで飛躍したあとの、回収の仕方というか、日常への回復の仕方も面白い。

ナンセンス、というのは滅茶苦茶をやったからと言って手に入るものではない。「しりとり」という言葉の縛りが圧力を生み、絵の力で突き抜けていくのが、楽しくてわくわくする。個人的に「ずるいいるか」と「ろっぴきのまぐろ」がたまらなく好きだ。読み聞かせにもとての良いのではと思う一冊。

 

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